昨日はなかったはずの真新しい包帯。 それは、どうしたの? 増えては、減って。 減っては、増えて。 目に見える傷は、跡形もなくきれいに治る。 それは、腹に抱えた獣の力。 必死に生きようとするその愛し子を助ける力か。 それとも、内から喰い破ろうとする畏怖の力か。 真新しい包帯に、うっすらと滲んだくすんだ紅。 その包帯の下は、もう、綺麗に傷が塞がって。 明日には、何もなかったように血とかさぶたがぺりりとはがれ落ちるんだろう。 ねぇ、いつの間に、一人で上手に包帯が巻けるようになったの? 昔は、いっつもオレが綺麗に巻いてあげてたのに。 お前は覚えてないだろうケド。 少しずつ、傷を負うこともなくなってきてたのに。 それが、どうして。 「ナルト、それ、どうしたの?」 「どれだってば?」 「どれって、お前ね…」 「今日は、先生の家に来なさい。一緒にお風呂はいろ」 「えぇー。明日ってばオレのたんじょーびだってばよ?せんせーと朝をむかえるなんて のーせんきゅーだってばよ」 「そんなこといわないで。もう、決定事項だから」 「せんせっ!」 ただ、抱き上げて走り出した。 もう、何をどうすればいいのか分からなくて。 この子の倍以上生きてる大人が。 この子にかけるべき言葉を見つけられもしないで。 ただ、抱き上げて、うすっぺらの笑顔を見ないですむように、ナルトの頭を胸に押し当てた。 抱き上げた大人の顔は、無力さに歪んだ。
トップバッターはカカシせんせーで。 直ぐに思いついたのが、コレだったので。 即採用しました。 ゴーイングマイウェイが、カカシせんせーのいいところだと思います。 好きなら、大切なら、何が何でも幸せにしないと。 な、カカシせんせーです。
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