必死になって、求める先には誰がいるの? そんなに頑張っても、そいつは振り向いちゃくれないよ。 それなら、いっそ、俺のとこに諦めて堕ちて来ちゃいなよ。 俺はあいつと違って、お前を置いていったりしない。 ずっと、傍に居てあげるから。 ねぇ、美味しいご飯だって。 あったかい、部屋だって。 お前が、ずっと欲しがっていた愛情だって。 いくらでも、食べさせてあげる。 いくらでも、用意してあげる。 いくらでも、注いであげる。 だから、俺の傍に居て? 隣で、そのまっすぐな瞳で俺を見て。 太陽のような笑顔で俺を暖めて。 お前のためなら何でも、叶えてあげるから。 ね、そんなに、大きな夢を見ないで。 そのまっすぐな瞳で、あいつを追いかけないで。 劣情に苛まれて、打ちのめされて。 それでも、諦めないお前の強さは確かに好ましい。 でも、それで、命を削っている姿を見せ付けないで。 あいつのために、その命を削っている姿なんて見たくない。 これが、俺の一方的な思いだと分かっている。 だから、この想いがお前にとって重いだけだと分かっている。 自来也様にお前を取られたときの俺の憤りを分かってる? お前の隣で笑っている、お前の同期を見て俺がどれだけ嫉妬してるか知ってる? 俺のためだけに微笑めばいいのにと思っている俺は、嫌な大人で。 子供よりも強い、その独占欲が仄暗い闇を作っている。 この、想いは、ドス黒くて。 お前には不釣合いな、感情。 ねぇ、この想いが爆発してしまう前に、アイツをサスケを諦めて。 このままじゃ、近い未来に、俺はあいつを殺してしまうよ。 だって、このを想いをどうしようもできない。 でも、お前は俺のとこに堕ちて来ちゃくれない。 そんなことは、百も承知している。 だって、お前のことは、お前が生まれたときから知ってるんだから。 あぁ、諦めるのは、むしろ俺のほうなのか。 お前が、俺のところに堕ちてくれるのを…―――
うちのカカシ君はこんなのかもね。 でも、現実だって見れる。 かも。
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