26 拗ねる

なんで、なんで、なんで! なんで、俺じゃないんだってば? 確かに、俺とシカの関係ってそんなに深くないかも知んないけど。 でも、でも、そんな、お互い信頼してますって顔して、タッグ組まなくても良くない!? 俺に見せつけたいわけ? 「お前も、これ食うの手伝え」 そういって、いきなりポテチの袋を開けて、何を言うかと思えば手伝え? ふざけんじゃないってばよ。 俺、こう見えても低血圧な上に、朝一番でポテチなんて食えねぇってばよ。 「やだってば」 「つべこべ言ってねぇで食えよ」 グダグダ抜かすなって顔して、シカマルはもくもくとポテチを食べ続ける。 仕方なく、ナルトもポテチの袋に手を伸ばし食べる。 (何でカルビ味だよ) 味の濃いカルビ味のポテチを食べ進め、残り一枚のところで、待ったが掛かる。 「ま、そろそろか」 「なにが…」 意味が分からず首を傾げれば、答えは直ぐに現れた。 「まったぁ!」 いつもでは、考えられないほど俊敏な動きで。 最後の一枚を手に取ろうとしたシカマルの前に現れたのは、ポッチャリ系男子、秋道チョウジ。 「最後の一枚は、何人たりとも渡しはしない」 かっこいい決め台詞なのかもしれない。 そうなのかもしれないが、単なる食い意地の張った発言としてしかとれない。 あきれてものも言えないが、シカマルが選んだメンバーだし、仕方ない。 そうこうしている間に、キバ・赤丸ペアに、ネジがメンバーに加わった。 里を出て走り出す。 時が経てばたつほど、シカマルとチョウジの連係プレーが目に付く。 息のあったコンビネーション。 絶対の信頼があって、何もいわなくても何をして欲しいのかお互いに分かっている。 自分の入り込む隙なんてない。 そんなの知っている。 見せつけなくったっていい。 分かっている。 だけど、このイライラはどうしても消せない。 (シカマル、僕よりナルトどうにかしないとそろそろ限界だと思うんだけど) (あぁ、そうだな) (まったく、こっちの気も知らないで) サスケを探しに行くといったお前の顔が忘れられない。


このネタは正直に白状すると2回目なんですけど。 再び、掘りおこしてみました。 だって、あんまりにもチョウジと仲いいから。 嫉妬しました。

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