粘着質な音が静かな部屋に響く。 後は、シーツの擦れる音と荒い呼吸音。 灯りの消えた部屋には、柔らかな月明りが差し込む。 いつもの悪戯に輝く瞳には、仄暗い焔が揺らめく。 呼吸する間すらも、惜しいといわんばかりにキスを繰り返す。 呼吸が止まってしまってもいい。 交じり合う唾液が、どちらのか分からなくていい。 全部の境界線がなくなってしまえばいい。 誘うように動く腰も。 激しく突き上げる腰も。 弧を描く腰も。 胸に灯る焔を煽る風になる。 風に煽られて燃え上がる。 消えることのない焔になる。 「好きだ、愛してる」 「俺も」 「な、好きだって言えよ」 「好き、大好きだってば」 「俺だけが好きだよな?ほかは要らないよな?」 「うん、サスケだけでいい」 何もかもが溶け合えばいいのに。 それでも、人間の殻を脱ぎ捨てられない俺たちは、本当には溶け合えない。 だから、少しでも溶け合いたい。 思考すらもどろどろに溶けて、一緒になりたい。 死ぬときは一緒がいい。 生きている間は、一秒すらも離れたくない。 「もう、サスケ以外要らない。だから、もう、何処にも行くなってば」 「あぁ、もう、離れない」 水のように。 泡のように。 境界線もなく、交じり合えない。 溶け合えない。 だから、一つに繋がりたい。 (この、一生消えない不安に押し潰されないために)
エロいよ! でも、溶け合うってこういう感じしかなくて。 拍手だけどいいかなって。 直接的な表現ないし。 きっと大丈夫!
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