はらはらと降る。 止むことなくはらはらと。 木上にも。 土の上にも。 家の屋根にも。 皆に積もっていく。 誰の肩の上にも平等に。 俺を残して積もっていく。 積もっていく。 積もって、積もって。 そして、誰もいなくなってしまう。 俺が殺したの? 俺が燃やしてしまったの? 殺したくなんて無かったのに。 ずっと、一緒にいようといったのに。 どうして、俺の隣には誰もいないの? 空を見上げると、止まることなく降ってくる。 だんだんそれは強まって。 道を歩く人もまばらになる。 それでも街は止まらずに動いている。
≪戻る。